1. 片頭痛の特徴と症状
片頭痛の主な特徴
✅ 拍動性の痛み:ズキンズキンと脈打つような痛み
✅ 片側または両側の痛み:頭の片側または全体に発生
✅ 日常動作で増悪:階段の昇降などで痛みが強くなる
✅ 随伴症状:吐き気、光過敏、音過敏を伴うことが多い
片頭痛の前兆症状(一部の方に現れます)
■ 閃輝暗点:チカチカする光が見える
■ 感覚異常:手足のしびれ
■ 言語障害:言葉が出にくくなる
2. 片頭痛の原因と誘因
主な誘因因子
誘因 | 具体例 | 対策 |
精神的要因 | ストレス、緊張、疲労 | リラクゼーション法 |
環境的要因 | 光、騒音、気圧変化 | 環境調整 |
食物的要因 | チョコレート、チーズ、赤ワイン | 食事記録の作成 |
生理的要因 | 月経周期、睡眠不足 | 生活リズムの安定化 |
3. 片頭痛の治療法
急性期治療(発作時の治療)
✅ 一般的鎮痛薬:軽度~中度の痛みに有効
✅ トリプタン製剤:片頭痛特有の治療薬(医師の処方が必要)
✅ 制吐薬:吐き気を伴う場合に併用
予防療法(発作回数を減らす治療)
■ 薬物療法:β遮断薬、抗てんかん薬、抗CGRP抗体薬など
■ 行動療法:生活習慣の改善、ストレス管理
■ 神経ブロック:頭部の神経へのブロック注射
4. 生活でできる片頭痛対策
発作時の対処法
- 静かな暗い場所で休む:光や音の刺激を避ける
- 冷却:額や首筋を冷やす
- カフェイン摂取:適量のコーヒーやお茶(過剰摂取は逆効果)
日常的な予防策
□ 規則正しい生活:睡眠、食事時間を一定に
□ ストレス管理:適度な運動、リラクゼーション
□ 誘因の記録:頭痛ダイアリーでパターンを把握
5. 症例紹介:30代女性Aさん
■ 症状
・月に2~3回の片頭痛発作
・光過敏と吐き気を伴う
・市販薬では効果不十分
■ 治療経過
・頭痛専門医を受診
・トリプタン製剤を処方
・頭痛ダイアリーで誘因を特定
■ 改善結果
・発作時の痛みが軽減
・生活の質が向上
6. 受診の目安
すぐに受診すべき場合
✅ 突然の激しい頭痛
✅ 麻痺やしびれを伴う頭痛
✅ 発熱やけいれんを伴う頭痛
✅ 今までに経験したことのない頭痛
専門医受診がおすすめの場合
■ 月に数回頭痛で日常生活に支障
■ 市販薬が効かない、または頻回使用
■ 頭痛パターンが変化した
7. よくある質問
Q. 市販の頭痛薬は常用しても大丈夫ですか?
A. 月に10日以上使用する場合は薬物乱用頭痛のリスクがあります。医師に相談しましょう。
Q. 片頭痛は遺伝しますか?
A. ある程度の遺伝的要素が関与していると考えられています。
Q. 子どもでも片頭痛になりますか?
A. 小学生でも片頭痛を発症することがあります。吐き気を伴う頭痛の場合は小児科に相談を。
8. まとめ
片頭痛は、適切な診断と治療でコントロール可能な疾患です。我慢せずに専門医に相談し、自分に合った治療法を見つけることが重要です。
🔍 ポイント
・頭痛ダイアリーで自分のパターンを把握する
・市販薬の乱用は避ける
・生活習慣の改善で発作回数を減らせる